2010年3月11日木曜日

小説の中の「父と息子の関係」が気になるこの頃

息子は4月から一年生。いろんな意味でもう独立した人間である。これからどんな人生の歩んでいくのかとても楽しみなのだが、今後父親としてどのように接していったら良いのか気になるところである。

そのためか、最近小説を読むと親子関係を見るのが面白い。

春休みになって気晴らしに大学と関係ないアメリカの大衆派Bestseller小説を何冊か読んでいる。

The Associate: A Novel

The Associateは法廷物の名匠John Grishamの最新作だが、過去の作品(The Pelican Brief, The Client, The Rainmaker, The Runaway Jury, The Innocent Manなど)に比べ今一つ引き込まれなかった。

しかし、その中の親子関係は面白い。主人公のKyleはYale大学法学部の新卒である事情(父親に簡単には言えないことが起き。。。)によりアメリカ最大の企業法弁護士事務所に入ることを選び年棒2千万円で大企業の尻拭い法務を行うエリートになる。彼の父親は小さな町の小さな法律事務所を経営していて、共同経営しながらKyleが庶民と正義のための弁護士活動をすることを願っている。卒業式間近の二人の会話:

"I've changed my mind about employment. I'm going to Wall Street. Scully & Pershing."
"Any particular reason?"
"It's the big leagues."
"It's a sellout."
"It's a nice firm, Dad. One of the best."
"You'll hate every minute of a big firm."
"Maybe not."
"I thought you wanted to help people."
"I've changed my mind."
"It's all about the money, isn't it. You were raised better."

すごい親子の会話です。
特に最後の"You were raised better"「そんな人間に育てた覚えはない」は厳しいです。
最近はこういう場面でどうしても自分の息子の将来を考えてしまいます。
私と息子の間でこういう会話にならないことを願っていますが。時には彼の決断に反論するのも愛情なのでしょう。
とにかく、何よりも願うのは息子が就職の時に気兼ねなく相談に来てくれることですね。


もう一冊は:
 
Christine by Steven King 
Product Details

ホラーの巨匠Kingの旧作が友達の棚にあったので借りました。この中の様々な親子関係も非常に勉強になります。ずっと押さえつけて育てるとある日怖いことに。。。Steven Kingの中でいつも本当に怖いのは幽霊でなく人間です。自分がそういう人間になってしまうんではないかという恐怖を感じさせるほど描写している人間の言動や頭の中の思いがリアルで共感できる場合が多い。人間の観察力がすごいと思います。

高校の時よく読んだSteven King...またこの年齢になって読むと味がありますね。

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