2009年9月14日月曜日

初めて高校の研究運営指導委員をやることになりました、秋田県で

4月下旬に以下のようなメールが突然一通:

先生のブログをたまたま見つけ、
このように突然メールしております。
実は、本校は今年度より、
文部科学省から「英語教育改善のための調査研究」の指定を受けました。
「大学等の高校教育機関との接続の研究」というテーマで、
秋田にあります某大学と連携しながら、
生徒にどのようにコミュニケーション能力を付けさせていくか、
その能力をどう評価していくのか等を研究していく予定です。
つきましては、今、運営指導委員という、外部から指導・助言をくださる方を探しています。
お忙しいとは思いますが、もし興味がありましたらお返事をいただけませんでしょうか?

初めての研究指導のチャンスということでもちろん即OKでした。大学生と社会人を主に教えてきた私は日本の高校の英語授業はあまり見たことがないので興味ありましたし、それ以上にその高校の先生たちや他の大学教授と協力してカリキュラムの改善を考えて研究することは日本の英語教育や教師研修・授業研究の実際を理解する上で貴重なチャンスです。日本の英語教育について文献であーだこーだと読んで研究するよりも実際に高校に入って現実を理解し、どのあたりの変化が最も優先順位が高いのか知ってみたいと思いました。

こんなペーペーでまだ日本の大学教育研究歴が浅い講師が選ばれて良いのか分かりませんでしたが、とにかく行ってみようという気持ちで先週一泊二日で秋田に行き一回目の研究運営指導委員会に参加してきました。朝10時開会式、研究授業参観、お昼後に授業参観の感想を交え、今後の課題と改善アイデアを4時半ごろまで話し合う、という感じでした。話し合いは人数がちょっと多いことと、やろうとしているプロジェクトが様々な側面を持ちすぎていて、焦点が合わない部分を感じましたが、自分としてはとても有意義な経験でした。

(行きの新幹線最終列車が信号機故障で盛岡で止まってしまい、散々待ったあげくタクシーの代行運転で盛岡から秋田まで百数十キロ乗り、夜中3時近くに寝ることになってチョイ寝不足でしたがNo problem.)

改善策は、結論からいうと、すでにすごく英語に力を入れている学校のしかも英語科で、先生たちの質も高く、学生もかなりやる気がある様子で、それほど大きな改善は必要ないのだと思いました。しかし勿論改善点はどんな教育環境にもあるので、みんなで今後3年間の研究課題を話し合いました。この一回目では主に高校・大学連携の研究ということで、高校生が大学の留学生と交流したり、大学の先生が高校の先生や学生にレクチャーをすることを予定しているようです。

そのような大きなイベントも勿論大事なので、是非導入する良いと思うのですが、何より大切なのは週に5時間の英語の授業の中で学生の英語力をどう伸ばすかです。3年生になった時に興味あるトピックについて研究し、資料やレポートを作成し、プレゼンし、話し合いをする能力が目標となっていた気がするのですが、今回見た一年生の授業ではそれに向けてのステップがまだあまり効率よく計画されていないかな、という印象を受けました。今後の課題です。

次は1月あたりにまた委員会があるそうです。それまでの間は私は何もしなくていいのでしょうか?特に決定がなく委員会が終了しました。先生たちの参考になりそうな文献の紹介だけでもしようと思っているのですが。。。

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